体を害するものをインターネットで調べる中で、いろいろ前提として頭に入れておかないといけないことがあるように思えてきたのでまとめてみた。
○情報発信者のバイアスを考慮する
食品添加物という項目で、ネットでサーチすると、ある専門家のサイトを見つけた。内容は食品添加物に関してのデメリットが中心。さらに見ると、あるオーガニック食品サイトとリンクがあった。このサイトがオーガニック食品サイトの管理者によって管理されていれば、デメリットを強調するインセンティブが働き、中立的な情報にはなりにくい。
逆に、大手食品メーカー等は、消費者の信頼性を得たいため、自社製品に関連する情報に関して、メリットを強調したい動機が働く。
○メリットとデメリットを天秤にかける
いろいろな化学物質には、ほかにないメリットがあるから使われている。多くの場合、コストメリット+物質特性だと思われる。勿論、健康を犠牲にしてまで得る必要のあるメリットは考えにくいが、健康に害が及ばない範囲で、消費者にメリットがある薬品、製品であればその価値はあるのでは、、、、
○体に悪影響が無いことの証明方法
毒性の有無の判断は、動物実験により、人間へ影響の出ない量を推定し、その1/100を一日あたり摂取可能量(ADI)としている。たとえ毒物であって一定容量を超えなければ人体に悪影響はでないという考え方で、このADI以下であれば、科学的に無毒としている。専門家の議論は、必ずADIを超えた摂取かどうかという点に帰着する。
ある専門家は、ADI自身を疑うことは、現代の科学の根底を疑うようなものなので、ADI以下で有害ということは基本的にあり得ないという。ほんとなか?
○本当に悪影響ないのか?
現在の毒性テストでは、ADI以下の低用量の毒を長期に渡って摂取した場合の影響は、無毒という前提で検査されていない。しかし、本当にADI以下であれば、一生涯摂取しても問題ないかどうかは微妙な問題である。また、ADI以下の毒物を複数同時に摂取した場合の複合的な毒性に関しても検査されていない。この点も不安だなあ。
○それでも症状が出ている人がいたら、、、
欧州では、科学的な因果関係が証明されていなくとも、予防原則という考え方のもと、使用に規制をかける考え方がある。証拠がないのに動くのは、勇気がいるけど、後でやっぱり、、、となるよりは。疑わしいものをすべて規制するわけではないが、後手後手に回らない為には必要か?
○中立的な調査は難しい?
専門家が、毒性の有無等の調査をするには、多額の資金が必要となってきます。すると、スポンサー(企業か国)が必要となるが、企業よりの調査にはスポンサーが見つかりやすいものの、消費者寄りの調査にはスポンサーが見つかりにくい。結果として消費者のためになる調査は、専門家にバイアス等がなくとも行われにくい。
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○毒、それとも薬?
薬が良い例だが、薬として作用するものも、服用量が多すぎると毒になる。正しい容量が重要で、その物は、薬にも毒にもなりえる。塩ですら、致死量はそれほど多くない。ほとんどの物は、ポジティブな作用とネガティブな作用と両面を持ち合わせているようだ。