賛否両論の子宮頸がんワクチン

予防接種のことを調べているうちに、子宮頸がんワクチンについてたどり着いたので、まとめてみた。結論からいえば、あっちゃんには、打たせたくないなあ~。

2009年に承認されてから、急速に市民権を得た感のある”子宮頸がんワクチン”だが、ちまたでは賛否両論がある。東日本大震災の時に、ACのCMでもよく見た。この前香港に行った時も、普通に地下鉄の広告に子宮頸がんワクチンの広告を見た。

この賛否両論に関して、賛成側の主張は、
1、子宮頸がんのほとんどがHPV感染によるウイルス発がんであることは明白となっており、HPV感染を予防することができれば、子宮頸がんの多くを防ぐことができる。

一方、否定側の主張は、
1、死亡事例を含む重篤な副作用が見られる。
2、これらワクチンは、いろいろ条件付で、子宮頸がんを100%防げるものではない(16型、18型だけでは十分ではない)。
3、ヒトパピローマウィルス(human papillomavirus : 以下HPV)と子宮頸がんワクチンの関係は明確には立証されていない。

等である。

まず、賛成派の主張は、シンプルで、HPVを防げれば、子宮頸がんの大部分は防げるという点に尽きる。これを前提とする根拠は、ドイツのツア・ハウゼン氏が子宮頸がん患者の99%以上に、HPVが見つかったと発表し、その論文で2008年にノーベル医学生理学賞を受賞、HPV予防が着目された(HPVワクチンの臨床実験の結果もこのころ出そろった?)。

これにより、HPV感染を予防すること=がん予防という等式が成り立ち、HPVワクチンの開発が求められました。

HPVは、全部で100種類以上存在するが、これは発癌性という観点で、2つに分類されます。
1、ハイリスクHPV-16,18,31,33,35,39,45,51,52,56,58,59,68,73,82,(26,53,66)型
2、ローリスクHPV-6,11,40,42,43,44,54,61,70,72,81,CP6108型
(出所:Wikipedia)

このうち、16型と18型が特に20-30歳台の子宮頸がん患者に多く見られるということで、この二つのウィルス予防に注目が集まりました。現在接種されているワクチンは、2種類(サーバリックス(16、18型)とガーダシル(6、11、16、18型))あり、ハイリスクHPVである、16型と18型をターゲットとしています。

さて、反対派の主張は複数あるが、まず副作用の問題が取り上げられる。

具体的な事例もWEB上で見つかるが、大きな活動主体としては、「全国子宮頸癌被害者連絡会」がある。海外では、死亡例も確認されいてるといい、アメリカのワクチン有害事象報告制度『VAERS』によると、『ガーダシル』『サーバリックス』の両ワクチンによる副反応被害者数は全世界で2万8千661人。死亡者数は130人にのぼっているという。これは報告件数であり、実際は、この数倍から10倍の副反応患者がいるとも記事の中で指摘されている。

つい最近行われた「厚生労働委員会委員外質疑(2013.3.28)」によれば、子宮頸癌ワクチンの二つは、インフルエンザワクチンと比較して、数十倍の副作用の確率で、サーバリックスは100万接種中重篤な副作用が114.7件、カーダシルは、52.6件(インフルエンザは2.2件)と非常に副作用が多い。

次に、これらのワクチンで、子宮頸癌をどの程度防げるのかという話に進む。先ほどの「厚生労働委員会委員外質疑(2013.3.28)」での厚労省の局長答弁によれば、日本人が16型のHPVに感染する確率は0.5%、18型のHPVに感染する可能性は0.2%とワクチンが対象としているHPVに感染する可能性は0.7%。更に、HPVに感染した際に、2年以内に自然排出される可能性は90%以上とある。自然排出されなかった場合、軽度異形成(癌の前段階)になることがあるが、これも90%は自然治癒する(〃答弁資料)。参議院議員 はたとこも氏のブログの勉強会

これを計算すると、(0.5%+0.2%)×10%×10%の人が軽度異形成から更に悪化する可能性があると計算できるが、この確率は0.007%。3万人に2人の割合。この軽度異形成の段階になったとしても、細胞診+HPV-DNA検査で発見すれば、ほぼ100%手術で完治させられるという。これらが厚労省の資料に記載されているというから驚きだなあ。

これ、サーバリックスだと、1万人に1人重篤な副作用がでて、3万人に2人の癌になるかもしれない人を防げる、、、、うーーん、費用対効果どうだろ、、、、ちなみに、厚労省によれば、費用対効果はまだ不明とか。ふとっぱらです。

次に、HPVと子宮頸癌の関係が明確ではないという点について話を進める(個人的には、これが一番大きいかなあと思う)。
ドイツのツア・ハウゼン氏により、子宮頸癌患者のほとんどにHPV感染が確認されたとあるが、HPVが子宮頸癌の原因とは明確には示されてはいない。ただ、子宮頸癌患者の多くが、HPV感染者であったということだ。

↓この話は、どうも国内で、勝手な推論として、でっちあげられた可能性があるので、話半分くらいで読んでください。

    この点について面白く、また決定的な文章がある。FDA(米Food and Drug Administration、アメリカで、医薬品等の認可をするところ)が、HPV感染と子宮頸癌の罹患に因果関係はないと認めている。すでにFDAでは、関係がないと認めtたプレスリリースはWEB上から削除していた(一週間くらい前にはまだあったのですが、、、)。

    ちなみに、ことの発端は、HPV検査機を製造している「ハイファイDNAテック」(HiFi DNA Tech LLC, )という会社が、HPV検出器を市販したいと考えていたが、当時HPV検出器は、子宮頸癌の検査機という前提で、FDAは、癌検出機として、その安全性等市販するだけの基準を十分に満たしていないという見解であった。ところが、2007年に、ハイファイDNAテック社が、HPV検出器は、子宮頸癌検査機ではなく、ただ単にHPVというウィルス検出器であり、緩い基準の適用を求めて、FDAを告訴した。その訴状の中で、2003年の時点で、FDAは、HPVと子宮頸癌には因果関係はないと指摘しており、実際、先ほどのリリースがその内容である。詳細は、こちらへハイファイDNAテック社の訴状の一部の和訳は、下の通り。

    FDAは2003年3月31日の報道機関発表で、1988年以降の医学と技術の発達の成果として、「(HPVによる)大半の感染は長続きせず、子宮頸癌と関連性がない」ことを認めている。言い換えると、一般向けの啓蒙資料を書いた2003年以降、FDAの科学スタッフはHPV感染を危険性の高い病気とは認識していない。ところが依然として、FDAの規制部門は、HPV検査を子宮頸癌のリスク階層化のための検査と位置づける旧来の分類の枠組みに固執し、産業を規制している。

    とても、皮肉なことだが、現在我々が、HPV感染等を容易にできるようになったのは、FDAがHPVと子宮頸癌の因果関係がないことを認め、HPV検査機の拡販が進んだ結果なのかもしれない。笑えるような笑えないような、、、、

ちなみに、インドでは、死亡者がでて、2010年にワクチン接種の臨床検査が中止されています。

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また、ガーダシルに疑問を持つ医師は多く、実際には米国での接種率はそれほど高くはありません。CNNによると、2007年の接種率は13-17歳で25%、地域によっては11-12歳では15%程度にとどまっています、、、だとか。