肝再生は制御状態が解除された時に発動する?
肝臓は、1/4の大きさでも再生する
肝臓が再生する臓器であることはよく知られている。あっちゃんの場合でも3/4切除した肝臓が、一年経たずにほぼ元の大きさ近くになった。
逆に、大きすぎる場合も適切なサイズまで小さくなる。このメカニズムについて、研究している論文があった。
細胞分裂を抑制する肝臓の物質
肝細胞研究所の論文によると、肝臓の再生機能は、アクチビンAとよばれるサイトカイン(体に指令をだす刺激物質)により通常時は制御されている。
正常な肝臓には、これが中程度存在しバランスが保たれているが、肝臓の切除時には、激減する。
この分裂の抑制因子が減少することで、肝細胞が活発に分裂する。すなわち、アクチビンAが肝臓の細胞分裂の加減をコントロールする因子という。
このアクチビンAによる細胞分裂の抑制がない状態では、肝細胞は即座に分裂を開始するそうで、増殖を抑えるぎりぎりのバランスの上で成り立っている。
さらに、正常な肝臓は安定した大きさで維持されていると一般的に思われがちだが、
この論文によると、ラットの実験では、通常の状態にあっても、肝臓は空腹時と満腹時で、20%程度は、大きさが前後する。肝臓内のグリコーゲンの含有量で大きくサイズも変わる。このように、通常の生活状況においても、
肝臓は外部環境によりその容量をたえず変化させ、また緊急時には、急激に細胞分裂をする。
(出所:肝重量の恒常性維持機構(2012/9)肝細胞研究所 群馬大学生体調節研究所所属)
肝臓は、緊急時に無理に細胞分裂させているわけでなく、緊急時にリミッターを外して、本来あるべき能力を発揮させている点は驚きだ。
他にも免疫機構も制御性T細胞も同様の機能を司るが、こういったメカニズムが体内でとられている点は不思議だ。
このシステムのほうが力が暴走(すなわち人体でいえばがん化、一般的には事故)しにくいのだろうか?
肝臓の再生では、元の形にはならない
余談だが、肝臓が再生する時に、もとと同じ形に再生するわけではない(あっちゃんパパは元と同じものになると思っていました)。
元と同じだけの機能・重量を持つ臓器として再生するだけであって、形はまったく異なる。
あっちゃんの肝臓も普通の肝臓とは全く違う場所が大きくなった関係で、肝臓と腸の位置関係が普通の人とは違うようだ。
知らない先生が、聴診器を当てると、腸の音が聞こえるといいます。もともと肝臓があった場所に空洞が少しできて、
ここに腸がせり出しているようなのかな?でもって、再生した肝臓は、背中のほうに伸びていったとか、、、、
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でも、全く問題ないそうです。人体ってすごい!!ただ、1~2年に1度くらい激痛を伴う便秘があるので、そこが、やや難ですが、、、)