10/12 肝臓移植の歴史、京都大学で確立された現在の生体肝移植技術

肝臓移植の歴史

肝臓移植について、何も知識がないので、ちょっと調べてみた。まず歴史的には

63年 米国のThomas E. Starzlらによって1963年に世界初の肝臓移植実施。
その後、年間20-30例施術されるが、生存率は10%と低い(渥美・稲生[86:152-155])。

85年 豪クインズランド州ブリスベーン市のロイヤル・チルドレンズ病院で年間100例程度、部分肝移植が実施される。3年生存率70%。

88年 ブラジルで、世界最初の生体肝移植が行われる。

89年 島根県で生体肝移植を実施 国内で初の実施。(当時日本で、主流であった豪州で脳死患者からの部分肝移植を受ける前に容態が悪化した為、倫理委員会を通さず、緊急措置として実施)。

90年 京都大学 小沢和恵教授のもと、田中紘一先生らグループ、胆道閉鎖症の子どもに父親の肝臓の一部を移植する生体部分肝移植手術 国内で第2例目。その後、高い生存率で、国内での総本山的立場を築く。

90年 信州大学 幕内雅敏教授らグループ、胆道閉鎖症の子どもに父親の肝臓の一部を移植する生体部分肝移植手術 国内で第3例目。

93年 信州大学 第一例目となる成人間での生体肝移植を実施

94年 容量の大きい肝右葉の移植に成功。この技術が広まり、成人への移植の治療成績が飛躍的な向上をみせる。

97年 「臓器の移植に関する法律」(臓器移植法)施行。

98年 生体肝移植を受けるレシピエントの医療費、保険適応開始。

99年 臓器移植法成立後、第一例目となる脳死肝移植を実施。

2002年 New England Journal of Medicine誌によって、米国での生体肝移植手術において7人の生体ドナーの死亡が明らかに。

2003年 京都大学で娘に肝臓を提供した母親が、移植手術後に亡くなるという、日本初のドナー死亡が報告
(出所:http://www.arsvi.com/d/l01.htmから抜粋)

生体肝移植は、島根大学が国内初でトライしたが、予後は芳しくなく、その後京都大学が実施し、圧倒的な実績で、国内不動の地位を築く。その後、信州大学で成人の肝移植技術を確立。

現在の世界の生体肝移植の手術術式・免疫抑制療法・管理方法は、京都大学の田中紘一教授(現在先端医療振興財団副理事長・先端医療センター長)が開発。

今日の一言

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FBだと、さくらとかはいないのかな?



AST 37/ALT 24/WBC 7.7/RBC 3.41/PLT 267/CRP 1.61