6歳未満の脳死患者の臓器移植はどういった人に移植されている?

10月12日に、千葉県で、6歳未満の男子が脳死と判定され、家族の承諾により臓器の提供がなされる予定という。改正臓器移植法(2010年)以来、今回で4例目という。過去を追ってみた。
昨年から、脳死判定による移植がやや増えている。ちなみに、10月は臓器移植普及推進月間ということです。

あっちゃんぱぱは、10年以上前、自分の母親が乳がんでなくなる直前、例え体が動かなくても、ただただ存在がそこにあるだけでもいいから、生きていてほしいと心の底から思ったのを、いまだに鮮明に覚えている(決して、無駄な延命をしたいというわけではないですが、あの瞬間は純粋にそう思いました。)。それから、お葬式の時の祖母が、自分の子を見送る姿を見て、(あの年になってさえ)親にとって子を見送るということが、どういうことか、肌というか本能で感じた。今回の親御さんの気持ちは、他人が推しはかれるような物ではないだろう(だからといって、海外で移植という時代では、もうないですが、、、)。

日本は、第二次世界大戦後に徹底的に、宗教観が解体された為、生死に関した話になると、なんともタブー的な感覚になる。宗教観がはっきりとしないので、妙に合理的な理由や倫理感のようなものをすり込もうとするので、違和感を感じる。宗教観にのっとっていいことなら、素直に良いことといえるし、認められていなければ認められない。アメリカの選挙等で、人工中絶や同性結婚等が論点になるのはそれが原因であるし、イスラムのハラールも単純に駄目だからダメなのだ。

そういった中の日本において、こういった勇気ある行動に出れるのは、自分にはできない、すごいことだと思う。ただ、脳死判定の次の日に臓器の摘出というのは(親の決心が揺らぐ前にするのは合理的だとは思うけど)、ちょっと親族的には名残惜しい気がする。

    1例目 2012年6月(脳死判定14日・摘出15日) 富山大病院 低酸素脳症の男児

      心臓移植 大阪大病院(女児)
      腎臓移植 富山県立中央病院(60代女性)
      肝臓移植 国立成育医療センター(10歳未満女子) 
      角膜移植 関東地方の病院(男児の右目)

      2例目 2014年11月(脳死判定23日・摘出24日) 順天堂大学 低酸素脳症の女児

          心臓移植 大阪大病院(10歳未満の男児)
          肺移植  京都大病院(10歳未満の男児)
          肝臓移植 京都大病院(10代女性)
          腎臓移植 東邦大医療センター大森病院(50代男性)、東京女子医大病院(40代女性)
          ※膵臓(すいぞう)と小腸は医学的理由で断念した。
        3例目 2015年1月(脳死判定13日・摘出1月14日) 大阪大病院 心原性脳梗塞

          肺移植  岡山大病院(10歳未満の女児)
          肝臓移植 岡山大病院(50代女性)
          腎臓移植 大阪医科大付属病院(40代女性)、兵庫医科大病院(30代男性)
          ※膵臓(すいぞう)と小腸の提供を承諾していたが、医学的理由で移植が断念された。
        4例目 2015年10月(脳死判定12日・摘出13日) 千葉県内の病院 急性脳症

          心臓移植 東大病院(10歳未満の男児) 
          肝臓移植 国立成育医療センター(10歳未満の女児)
          腎臓移植 千葉東病院(30代女性)
          ※肺、膵臓(すいぞう)、小腸は医学的理由で移植を断念した。
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        最後に、不幸にしてお亡くなりになったお子様とそのご親族へのお悔やみを申し上げますと共に、今回の移植が全ての関係者の方にとって望ましい結果をもたらすことを望んでやみません。