イリノテカンの下痢対処方法と効果
イリノテカンの投与の経過
イリノテカンは、肝芽腫において、最初から使われる抗がん剤ではなく、セカンドラインとして、シスプラチンが効かなくなったり、移植後の術後療法等で使われることが多い。
あっちゃんの場合も病理検査の結果、
シスプラチンが効いていないことが発覚し、セカンドラインとして、イリノテカンをチョイスしたのだった。
過去のブログを振り返ってみた。
切除手術前と術後
術前は、移植をある程度年頭においた説明を受けていた。その時は術後化学療法にイリノテカンを使うとのことだった。
更に、術後の病理検査では、術前の抗がん剤は、ほとんど効いていなかったということだった。その為、術後にCITAやITECを投与する可能性は、かなり低くなった。この時点でAFPは、まだ約9000。
この病院は、肝移植後にイリノテカンを投与する事にしているいってたので、その可能性が高いかと思っていた。
『2/7 化学療法が効いていなかった病理解剖結果 & AFP測定』より
『12/21 セカンドオピニオン その2 生体肝移植の前にもう一度切除にトライしようと思います!!』
2/22 術後の化学療法にイリノテカンを使うことが決定
術後化学療法について、主治医から説明があった。
JPLT(小児肝癌スタディーグループ)にも問い合わせたが、今回のケースで推奨する療法はないとのこと。主治医もどうするかかなり迷っていたようだ。
- 化学療法の感受性が低い患者に、化学療法を追加ですべきかどうか?
- するのであれば、何を使うべきか?
今回の場合、①病理解剖で薬が効いてないと判明した事、②切除手術が予想以上にうまくいったことで、術後化学療法をしないという選択肢を検討すべきかどうか引き継いだ病院側も熟慮しているのだろう。
が、結局、イリノテカンを考えている旨の説明があった。そして、副作用に激しい下痢が予想されるとのことだった。
『2/22 術後の化学療法にイリノテカンを使うことが決定』より
2/27 イリノテカンによる化学療法 1クール目
今日からイリノテカンの投与開始。1日2時間×3日コースだ。この後ずっとそうだが、点滴を開始して、1時間くらいすると、気分が悪くなり、嘔吐する。
これも最初は、よくわからず、泣いているうちに、吹き出すように嘔吐していたが、慣れたものだ。
二日目も、まだ下痢は来ていなかった。もともと便秘体質だから、なかなか来ない。
『2/27 イリノテカンによる化学療法1日目』
『2/28 イリノテカンによる化学療法2日目 下痢はまだこない』
『2/29 イリノテカンによる化学療法3日目 終了』より
3/27 イリノテカンによる化学療法 2クール目
初日、イリノテカンの投与、10時スタート。毎回時間に狂い無し。
2時間で、点滴は終了するのだが、午後2時には、体力が回復しだし、夕方には、お友達数人で廊下でかくれんぼをし始める。あっちゃんを含め、2人は点滴付きである。なんともたくましい。
二日目は、調子に乗って、イリノテカン投与直後にジュースを飲んだら、ものの見事に嘔吐。シンガポールのライオンもびっくりなくらいだった。
たいだい、投与開始後、1時間前後くらいから、嘔吐しだし、一時間おきに一回ずつくらい、それでも午後2時くらいには、目に見えて回復してくるからすごい。
三日目には、下痢が激しくなってきた。一日七回くらいだ。しかも、骨髄抑制のおかげで、お尻がかぶれたら、なかなか治らない。
ここで、必殺、軟膏+アズノール、、、お尻に厚み数ミリくらいの感じでべったり塗る。
、、、、と、以外に治りが早い。
しかし、下痢は、イリノテカンが終わって、3日たっても、続いていた。しかも、アズノールより、骨髄抑制のほうが強いのか、、、かぶれがひどい。
『3/27 術後2クール目のイリノテカンによる化学療法 1日目』
『3/28 術後2クール目のイリノテカンによる化学療法 2日目』
『4/1 イリノテカンの副作用 1日7回の激しい下痢』
『4/4 骨髄抑制中、、イリノテカンの下痢はまだ止まらない』より
4/7 AFPが上昇、、、肝再生だと思いたい
術後は、100くらいまでは順調に下がるAFPも、50より下ではもたつきだす。
この為、AFPの測定の度に、どぎまぎしたものです。これは、AFPが10を切ってからも続きました。
この時は、イリノテカンを2クールした直後の上昇だった為、もし再発であれば、イリノテカンが効いていないことになり、使える薬がなくなることを意味する。きつい!!
しかも、この時期、仮に再発だとしても、画像には映らない。親には、生殺しのような状態だ。
4/26 9クール目の化学療法 1日目
9クール目、術後最終のイリノテカンは、いつも午前10時に投与が始まる。だいたい一時間くらい過ぎると、気分が悪いと言い出す。
そして、更に気分が悪くなると、嘔吐してしまう。この日は、比較的、順調で、2回しか吐かなかった。
初日としては、順調な出だした。後二日だ。
二日目も嘔吐は続く。
当たり前だが、胃の中の物を全部吐くと、固形物はなくなり、吐いても透明の液体だけだ。それでも吐き気は止まらず、次は、黄色い液体だ。
看護師によれば、胃液だとか。
あっちゃんは、部屋にいると、気がめいって来るときは、よくベビーカーで、廊下をぐるぐる散歩するものなのだが、今回は、ベビーカーにのっている時に吐いてしまった。
しかし、本人もなれたもので、『ぐるぐるするの、まだ早かった?』と言いながらも、すっきりした様子。しかも、その日の晩には、普通に歩いていた。
大人が聞けば、ありえない!!というだろう。
『4/26 9クール目の化学療法 1日目』
『4/27 9クール目の化学療法 2日目』
『4/28 9クール目の化学療法 3日目(最終日)』より
再発患者におけるイリノテカンの効果(SIOPEL-PhaseⅡtrial)
イリノテカンの再発、化学療法抵抗性の肝芽腫患者向けの治験の途中経過がSIOPELで発表されていた。
23名の評価可能な患者のうち、
- PR(部分的に有効)-6名
- SD(不変)-11名
- PD(悪化)-6名。このうち、4名は早期に悪化した。
- 全体のRR: 26%, EPR: 17%(この当たりの細かい定義は専門家でないので、飛ばします。).
『再発患者におけるイリノテカンの効果(SIOPEL-PhaseⅡtrial)』より
イリノテカンの下痢対策
イリノテカンの下痢に関しては、成人の場合は、薬で対応するのが通常のようである。
イリノテカン(トポテシン)の説明書や、病院の指導には、ロペラミドを処方するとある。
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大腸での水分吸収がしっかりできないために、下痢が起こる為、このロペラミドを使用すれば、大腸での便の滞在時間が長くなり、水分を強引に吸収させるそう。
イリノテカンの下痢に対する対応としては、
イリノテカン投与前に、予防目的で、半夏瀉心湯を3日前から服用(予防は、していない方が多いが)し、イリノテカン投与後は、ロペラミドを投与するのが、一番多いケースのようです。
更に、第一三共のトポテシンの説明書に下痢が詳しく記載されています。
そして、回復までも3-4週間とかなりかかるデータが出ています。こちらも小児だと、これよりは、かなり回復は早いでしょうが、、、

下痢の対処法は、ロペラミドが、基本のようです。
イリノテカン投与前から対応していた例は、少数ですがあり、その中心は、半夏瀉心湯のようです。
これにプラスして、下痢の対応薬一覧表も掲載してました。
下痢の対応フローチャートまで添付されてました。念の入れようがすごいです。
また、がん化学療法クリティカルポイント対応マニュアルによれば、
遅発性下痢の原因となる腸管内の活性代謝物を停滞させないことが予防となる。そこで,投与日および翌日の眠前にセンノシドを投与することが望ましい。
この他,半夏瀉心湯の投与も下痢の予防に有用であることが報告されている。
また飲水にアルカリ飲料水を摂取(pH7以上の飲用水を1000~1500mL/日)することで,下痢をある程度抑えることが報告されている。
とあり、予防に関して、力点が置かれている。これくらいか?他には?
⇒他に市販の下痢止め一覧なら
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